20190722

夜のアルバイトを終え、そのままの足で三ノ宮のリハーサルスタジオへ入る。告知も始めているが、計4本の単身弾き語りライブが決まっている。これまでも何度か弾き語りのオファーを多方面から頂いてきたけれど「自分はバンドがやりたくて音楽に触れている者だから」と断ってきた。しかし今はメンバー(Ba.)の脱退を5月に迎え、そうは言ってもバンドは格好の付かない姿になっていたし、自分のものさしで拒んできたスタイルにも、実際少しずつの興味関心が芽生え始めている。なのでこの期間に何本か単身で挑戦させてもらうことにした(バンドが間に合えばバンドで出演するとも伝えていた、が無理だった)。内容はライブハウスの周年イベントであったり、シンプルにブッキングであったり、先輩に声をかけてもらった企画であったりと様々で、来場してくれるお客さんの人色がそれぞれの場所・イベントで違ったりするのかもしれない。とても楽しみにしている。

 

そして自分が今もしぶとく元気であるという姿を実際に見てもらうことにも意味があると思っているし(恥ずかしながら)、今の自分に出演の声をかけてくれる人達との関係性も、今自分が引き寄せ、実際に集めることが出来ている光の質量でもある。未来のことではなく、現在から次の現在へと繋げ続けていくことしか出来ない光がある。この光を誠実に握りしめて行くことで、自分はより誠実に年老いて行くことが出来ると思っている。派手な事はしないし、きっと上手く出来ない。自分は控えめな広さの世界で生きている。そして、等身大であることくらいは出来る。ギブアンドテイクは、ギブのことだけ考えていればいい。自分が生み出している音楽にとって(また自分にとって)の幸福は、唐突な100万人の観衆ではなく、人から人へ繋がり渡って行くその1つのエネルギーと共に生きて行くことだ。誰かの口から誰かの口へ、心から心、街から街へ。作為ではなく、計算ではなく、よく揉みほぐされた身体に血液が健康的に流れていくように、それらが無垢な姿で旅を続けることだ。少なくとも今はそう思っている。何かを諦めたわけでない。